以前紹介した 「OPR 」というウェザリングの技法を1/72のAFVで実践してみました。
ウェザリングは油絵具だけで出来そうなので、道具や作業工程が減らせそうです。
ただ、自由度が高いので、リアルなウェザリングにするには実際の汚れを観察する能力が求められるかも。
プラモデルのウェザリングの参考にしてください。
▼ 基本編もご覧ください。
■ 初めての OPR (Oil Paint Rendering) 油彩レンダリング 基本編
OPR(油彩レンダリング)の下準備
▲ あらかじめ段ボールに油絵具を出しておきます。油が抜けてツヤ消しになり、乾燥も早くなります。
▲ 溶剤(タ―ペンタイン)を使って 油絵具を伸ばします。
「OPR基礎編」はこちらをご覧ください。
▲ 化粧スポンジ塗装したハセガワの1/72 4号戦車F2型です。
「化粧スポンジ塗装」については、こちらをご覧ください。
▲ 筆に溶剤を付けて…
▲ ウェザリングする部分全体に溶剤を塗っておきます。
こうしておくと、油絵具の伸びが良くなります。
▲ ドライヤーの冷風で乾かします。
退色〔ダークイエロー編〕
▲ パーマネントホワイトと…
▲ イエローオーカーを混ぜて、基本塗装より薄い色を作ります。
▲ 退色させる部分にチョン付けします。少し塗料が濃いです。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を伸ばしていきます。
筆には溶剤が少しだけ付いていますが、油絵具が溶けないので…
▲ 筆に溶剤を少し付け足しました。
▲ 油絵具を薄く広げながら…余分な油絵具を吸い取る感じです。
▲ 筆に付いた余分な塗料は、拭き取りながら作業します。
▲ こんな感じになりました。
▲ ハッチと左フェンダーにも行いました。
凸部のハイライト〔ダークイエロー編〕
▲ 凸部を強調してみます。強調させる部分に油絵具を塗ります。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を伸ばしていきます。
▲ 油絵具を薄く広げながら、余分な油絵具を吸い取る感じです
▲ こんな感じになりました。
▲ 凸部が強調されました。
スミ入れ(茶系)〔ダークイエロー編〕
▲ ローアンバーとバーントアンバーを混ぜて、濃い茶色を作ります。
▲ 陰を付ける部分に塗っていきます。もう少し薄めたほうが塗りやすいです。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を伸ばしていきます。
油絵具を薄く広げながら、余分な油絵具を吸い取る感じです。
▲ 筆に付いた余分な塗料は、拭き取りながら作業します。
▲ こんな感じになりました。
▲ ブレーキ点検ハッチと工具にも行いました。
スミ入れ(黒系)〔ダークイエロー編〕
▲ 真っ黒だとコントラストが強すぎるので…アイボリーブラックにバーントアンバーを混ぜます。
▲ グリルの穴にスミ入れします。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を穴の奥に伸ばしていきます。
▲ グリルの周囲にも伸ばしていきます。
▲ パネルラインにもスミ入れしていきます。
▲ 油絵具を薄く広げながら、余分な油絵具を吸い取る感じです。
筆に付いた余分な塗料は、拭き取りながら作業します。
▲ 伸ばしながら「汚れ」を作っていき、立体感を強調します。
▲ 筆だと時間がかかるので、綿棒を使って油絵具を拭き取ります。
綿棒は溶剤で少し湿らせています。広い面は筆より綿棒のほうが使いやすいです。
▲ だんだん馴染んできました。
▲ こんな感じになりました。
▲ グリル周辺の立体感が強調されました。
退色〔ジャーマングレイ編〕
▲ パーマネントホワイトに…
▲ ウルトラマリンを少し混ぜて…
▲ アイボリーブラックを混ぜます。
▲ さらにパーマネントホワイトを足して、基本塗装より薄い色を作ります。
▲ 退色させる部分に塗っていきます。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を伸ばしていきます。
油絵具を薄く広げながら、余分な油絵具を吸い取る感じです。
▲ 筆に付いた余分な塗料は、拭き取りながら作業します。
▲ こんな感じになりました。
▲ 車体前面にも行いました。
砂汚れ〔ジャーマングレイ編〕
▲ 砂汚れを付ける部分に薄黄色の油絵具を塗ります。
▲ 大胆に塗っても大丈夫です。
▲ 溶剤を付けた綿棒で、油絵具を伸ばしていきます。
広い面は筆より綿棒のほうが使いやすいです。
▲ 細かい部分は筆で仕上げます。
▲ こんな感じになりました。
▲ 思ったより簡単にできました。
黒い染み〔ジャーマングレイ編〕
▲ 黒い染みを付ける部分に、アイボリーブラックの油絵具を塗ります。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を伸ばしていきます。
▲ 綿棒も使います。
黒い染み〔ダークイエロー編〕
▲ 黒い染みを付ける部分にアイボリーブラックの油絵具を塗ります。
▲ 溶剤を付けた筆に替えて、油絵具を伸ばしていきます。
▲ 油絵具を薄く広げながら、余分な油絵具を吸い取る感じです。
筆に付いた余分な塗料は、拭き取りながら作業します。
▲ こんな感じになりました。
▲ 黒色を上手く使うと、いいアクセントになります。
各ウェザリングの結果
▼ 油絵具だけで、様々なウェザリングができました。
▼ 元の状態です。
動画にできませんでしたが「ドッティング」「フィルタリング」「ドライブラシ」「チッピング」も可能です。
OPR(油彩レンダリング)のポイント
- 油絵具は伸びが良いので、微妙なグラデーションができるし、段ボールパレット上で直感的に色を作ることができるので、様々なウェザリングが可能です。
- 動画にできませんでしたが「ドッティング」「フィルタリング」「チッピング」「ドライブラシ」も可能です。
- 特別な道具や技術が不要なので、初心者にもオススメです。
- 技術よりも実際の汚れ方を良く観察することが上達の近道かも。
▼ 基本編もご覧ください。
■ 初めての OPR (Oil Paint Rendering) 油彩レンダリング 基本編
コメント